シード枠か一般枠か、併願か|静岡県ファンドサポート事業の選び方

※本記事は当事務所の見解です。令和8年度 静岡県ファンドサポート事業 スタートアップ公募要領(令和8年5月、静岡県経済産業部 産業革新局 産業イノベーション推進課)と、事業の公式サイトの掲載内容をもとにしています(2026年11月時点の情報です)。要件や日程は年度ごとに変わることがあるため、申請前に最新の公募要領を確認してください。

「認定VCから出資が決まった。静岡県の交付金も合わせて受けられると聞いたが、どんな条件が付くのか」「シード枠と一般枠、どちらで出せばいいのか」。静岡県内でスタートアップを経営している方や、これから県内に拠点を置こうとしている方が、この制度を調べると最初にぶつかる疑問です。

静岡県ファンドサポート事業は、県が認定したベンチャーキャピタル(認定VC)から出資を受けるスタートアップに、県が返済不要の交付金を出す制度です。上限は一般枠で4,000万円、シード枠で1,000万円。令和8年度の申請受付は11月2日に始まり、12月18日17時に締め切られます。

ただし、この交付金には「10年」という長い条件が付いています。県外に本社を移せば交付確定額を全額返還することになり、会社の売却も、県内の拠点がなくなる形なら同じ扱いです。10年目には、営業利益の5%を目安にした県内企業への投資や県への寄附を求められます。申請書を書き始める前に、投資家と共有しておくべき内容です。

この記事では、補助金の審査業務にも携わる静岡県伊東市の中小企業診断士・行政書士の立場から、枠の選び方、10年の条件の読み方、面談審査で差がつくところ、そして要件に届かない場合の代わりの選択肢を整理します。

この記事の結論

  • 交付額は「認定VCの出資額」「枠ごとの上限」「事業費の割合」の3つのうち、最も低い額で決まります。出資額が1,000万円未満ならシード枠、1,000万円を超えるなら一般枠のほうが交付額は大きくなりやすい計算です(各枠の要件を満たすことが前提)。
  • 交付額確定から10年間は県内に事業所を置く義務があり、県外転出や県内拠点を失うM&Aは交付確定額の全額返還です。10年目には営業利益の5%を目安に県内投資・寄附の要請があります。申請前に投資家と共有しておきます。
  • 審査は書面と面談の2段階です。「VC出資があるのに、なぜ公金が必要か」「静岡県にどんな効果があるか」に、具体的に答えられるかで差がつきます。
  • 認定VCの出資がない会社や、技術開発型でない会社は、国の補助金(持続化補助金〈創業型〉、新事業進出・ものづくり補助金など)が現実的な選択肢になります。

静岡県ファンドサポート事業は「認定VCの出資額で上限が決まる交付金」

対象になるのは、県が認定したVCから令和8年4月1日〜令和9年3月31日に出資(着金)を受けるスタートアップで、静岡県内に本社または主たる事業所を置き(登記が必要)、県内で事業を行う中小企業者です。令和8年度の予算額は3億1,000万円。認定VCは公式サイトに一覧が掲載されていて、令和7年度認定が46社、令和8年度認定が15社です(2026年11月時点)。

規模感をつかむために令和7年度の実績を見ると、採択は8社でした。拠点は浜松市が4社、三島市が2社、静岡市と駿東郡長泉町が1社ずつ。レーザー核融合、医療向けクラウド、体外診断用医薬品、イチゴ育苗の自動化など、県が重点分野に掲げる領域の会社が並んでいます(公式サイト「採択事業者」ページより)。

交付額は3つの基準の最も低い額

交付額は、区分ごとに次の3つの基準のうち最も低い額が上限です(千円未満切り捨て)。

区分基準①:認定VCからの出資額基準②:1件あたりの上限基準③:事業費との関係
シード枠出資額の2倍1,000万円申請事業全体の事業費の3分の2
一般枠出資額と同額4,000万円申請事業全体の事業費の2分の1

審査の結果、交付額が申請額より少なくなることがあります。また、公式サイトによれば交付はどちらの枠も1回限りです。交付金の対象になる費目は、事業開発や研究開発に関連する売上原価・製造原価、販売費及び一般管理費、固定資産の取得費などで、交際費・寄付金・出資金・借入金の返済などは対象外です。固定資産の取得そのものが事業の中心になるものも対象になりません。

出典:令和8年度 静岡県ファンドサポート事業 スタートアップ公募要領(3-1、4-1)

「認定VC」からの出資であること

出資元が認定VCでなければ対象になりません。資金調達の形にも条件があり、転換社債型新株予約権付社債による調達や、現金対価取得請求権の付いた投資は対象外です。J-KISSは申請できます。

出資がまだ実行されていなくても、認定VCが作成する「投資意向確認書(別紙3)」を添付すれば申請できます。交付の前には、県内での登記と出資の実行が確認されます。「スタートアップの評価及びハンズオン計画(別紙4)」も認定VCが作成します。この制度の申請は、認定VCの協力なしには成り立ちません。

令和8年度の日程

事前相談期間令和8年5月11日〜10月30日(終了)
申請受付令和8年11月2日〜12月18日(金)17時
書面審査・面談審査会令和9年1月下旬(予定)
採択事業者の決定令和9年2月上旬
交付金の交付令和9年2月〜3月
事業期間事業開始から2年以内(原則、令和9年3月〜令和11年2月)

申請は「ふじのくに電子申請システム」から行い、紙の提出はありません。期限を過ぎて到着したものは審査されず、書類に不備があって期限までに直せない場合は申請が無効になることがあります。

シード枠と一般枠のどちらが有利かは、出資額と事業費で決まる

各枠の要件を満たすことが前提ですが、まず金額の計算から見ておきます。

シード枠が有利になるのは、出資額が小さいとき

シード枠は出資額の2倍まで出るため、出資額が小さい段階では一般枠より交付額が大きくなります。たとえば出資額300万円・事業費900万円なら、シード枠は600万円(出資額の2倍、事業費の3分の2も600万円)、一般枠は300万円(出資額と同額)です。出資額800万円・事業費1,200万円なら、シード枠は800万円(事業費の3分の2が上限になる)、一般枠は600万円(事業費の2分の1)です。

ただしシード枠には、起業から5年以内で、具体的な技術シーズを持ち、研究開発を行うスタートアップであることという要件があります。技術開発の要素が薄いものや、既存市場を活用するだけのものは対象外と明記されています。技術開発よりも業務の仕組みやサービス設計に強みがある会社は、まずこの要件に当たるかを事務局に確認してください。

一般枠が有利になるのは、出資額が1,000万円を超えるとき

シード枠の上限は1,000万円なので、出資額が1,000万円のときに両枠の交付額は並びます。それを超えると一般枠が上回ります。出資額1,500万円・事業費4,000万円なら、シード枠は上限の1,000万円、一般枠は1,500万円です。一般枠の上限4,000万円を受けるには、出資額4,000万円以上かつ事業費8,000万円以上が必要になります。

一般枠の要件は、交付決定から1年以内に事業責任者が県内事務所に常駐すること(概ね営業日の3分の2以上の出勤)に加えて、交付決定から2年以内に県内事業所で正社員を新規に雇用するか、役員を新たに配置する予定があることです。人員配置に関する誓約書(別紙2)の提出が求められます。

併願は書類が2セットになる

両方の要件を満たす場合は併願できます。ただし、交付金交付申請書、事業提案書、申請書別添資料(10年間の事業計画・資金計画などのExcel)は、枠ごとに別々に作成して提出します。向いているのは、出資額が1,000万円前後で、技術シーズがあり、県内での雇用計画も立っている会社です。技術要素が薄い会社はシード枠の要件に当たらず、雇用の見込みが立たない会社は一般枠の要件に当たらないため、どちらか一方に絞ったほうが書類の質を上げられます。

出典:令和8年度 静岡県ファンドサポート事業 スタートアップ公募要領(2-1、3-1、5-4)

申請前に投資家と共有しておきたい「10年の条件」

この制度で最も重いのは、交付を受けたあとの条件です。公募要領の7章から9章に書かれている内容を、投資家と共有すべき順に整理します。

10年間、県内に事業所を置く義務(県外転出は全額返還)

認定事業者は、交付金の交付額確定通知書を受けた日から10年間、静岡県内に事業所等を置く必要があります。この期間に住所や事務所を県外に移した場合は「県内事務所を休止又は廃止したとき」に当たるとされ、交付確定額の全額を返還することになります。事業期間は2年ですが、この義務は10年続きます。

M&A・事業譲渡は「県内拠点が残るか」で分かれる

公募要領は、会社全体を売却したり、対象事業を他社に事業譲渡したりして、あわせて県内事務所の休止・廃止にも該当する場合には、認定事業者の地位を放棄したものとみなして全額返還を求める、と書いています。文面どおりに読めば、買い手が県内の拠点と事業を引き継ぐ形であれば、直ちに返還の対象になるわけではありません。

ただし、要領には「交付金を交付することが不適当であると知事が認めたとき」も全額返還の対象になると書かれています。M&Aによるエグジットを10年以内に想定しているなら、交付金を受ける前にその可能性を投資家と確認し、検討段階に入ったら県に相談する前提で考えておくのが現実的です。

10年目の営業利益の5%を目安にした、県内投資・寄附の要請

交付額確定から10年を経過した時点で、この事業の支援の結果として安定的・持続的に収益を生み出す状態になっていれば、県は認定事業者に対し、静岡県内の企業への投資または静岡県への寄附を「お願い」するとしています。金額の目安は10年目の営業利益の5%で、交付金の交付確定額が上限です。実施のタイミングは継続的に協議するとされています。

要領の表現は「お願い」ですが、「あらかじめご承知おきください」と明記されています。資本政策や10年後の利益計画を考えるときに、この要請が入ることを前提に置いておく必要があります。

10年続く報告・保存・処分制限と、対外発表の事前報告

ほかにも、交付を受けたあとに長く続く義務があります。

  • 毎年度の実績報告と、事業の進捗状況の定期報告(交付額確定から10年間)
  • 帳簿・領収書などの保管(10年間)。認定事業の経理はほかの経理と区別し、専用口座の用意が勧められています
  • 交付金で取得した財産の処分制限(10年間)。目的外の使用、売却、廃棄などは事前承認が必要で、収入があれば一部の納付を求められることがあります。圧縮記帳は適用できます
  • 認定事業に基づく発明などの産業財産権を出願・取得・譲渡した場合の届出(事業期間中または終了後5年以内)
  • ニュースリリースや取材対応など対外発表の事前報告。記者会見・報道発表は公開の3週間前までに報告
  • 事業内容の変更のうち、費目内で新規に200万円以上を計上する場合や、交付金額の20%を超える変更は承認が必要
  • 支援期間中の経理指導と定期検査、イベント登壇や県内起業家へのノウハウ共有への協力

また、出資を受けた認定VCの認定が取り消されたり更新されなかったりした場合は、その時点で認定事業は終了し、未使用の交付金は返還することになります。

出典:令和8年度 静岡県ファンドサポート事業 スタートアップ公募要領(7-2、8-4、9-1〜9-4)

投資家との共有は、次の資金調達の前に

ここまでの条件のうち、投資家の判断に直接かかわるのは次の3点です。

  • 10年間の県内拠点の義務と、エグジットの設計(県外への本社移転やM&Aの扱い)
  • 10年目の県内投資・寄附の要請(営業利益の5%が目安)
  • 対外発表の事前報告(広報のスピードに影響する)

別紙4のハンズオン計画は認定VCが書くものなので、VCがこれらの条件を理解していなければ、計画そのものが整合しません。既存の投資家だけでなく、シリーズAなど次のラウンドに入る予定の投資家にも、交付金を受ける前に伝えておくのが安全です。

審査する側から見ると、面談で差がつくのはどこか

審査は2段階です。書面審査(一次)で事業者・事業・費目の要件への該当を確認し、有識者で構成する交付審査会が面談審査に進む事業者を決めます。面談審査(二次)は令和9年1月下旬の予定で、審査項目は次の3つです。

  • (ア)事業構想の完成度と実現可能性:顧客のニーズやペインの把握、市場の広がりと成長性・収益性、新規性と競合優位性、事業化の見込み、経営チームと実施体制、事業リスクへの対策
  • (イ)地域への経済効果:静岡県での事業拡大(売上、雇用、事業所、設備投資)、県内企業・大学との協業や取引、地域全体の活性化への寄与
  • (ウ)交付金の使途と妥当性:事業計画の実現のためにこの交付金が必要か

(ウ)「VC出資があるのに、なぜ公金が必要か」

この項目は一文だけですが、すでにVCから資金を得ている会社に県が公金を上乗せする理由を、申請者の側が説明しなければなりません。審査する側が見たいのは、出資で何ができて、交付金があると何が前倒しになるのか、または何が上乗せされるのかという区分けです。たとえば、出資は製品開発に充て、交付金で県内での実証と採用を前倒しする、というように、資金の役割を分けて書くと伝わります。

要領は、交付対象経費は成果目標の達成のために最も安価かつ効果的なものであって、過度な支出は認められないとしています。使途が膨らんだ計画は、必要性の説明と矛盾します。

(イ)地域への経済効果は、相手の名前と段階で語る

「県内企業との協業を検討中」「県内の大学と連携予定」という書き方では、判断材料になりません。どの企業・大学と、どの段階まで話が進んでいて、交付金があるとそれがどう進むのかを書きます。雇用や設備投資も、時期と人数、金額を示すほど評価しやすくなります。

令和7年度に採択された8社の拠点は浜松市、三島市、静岡市、長泉町で、事業分野は医療・製造・農業などに広がっています。県東部の三島市・長泉町は医療健康産業の集積(ファルマバレープロジェクト)があり、公募要領の対象分野にも挙げられています。自社の事業がどのプロジェクト関連分野に当たるか分からない場合は事務局に相談するよう要領に書かれていますので、申請前に確認しておいてください。

(ア)10年の事業計画と、VCが書く別紙4の整合

申請書別添資料には、向こう10年間の事業計画と資金計画を書きます。一方で、スタートアップの評価とハンズオン計画(別紙4)は認定VCが書きます。両者の数字や時期がずれていると、面談で確認されます。事業化の時期にも目安があり、一般枠では認定事業期間の終了後概ね3年以内(事業開始から5年以内)、シード枠では概ね5年以内(事業開始から7年以内)に事業化が達成・進展する可能性が高いかが見られます。

投資した年から売上が大きく伸びる計画は、効果が出るまでの時間差を無視していると受け取られがちです。単価と数量の積み上げで根拠を示し、立ち上がりの時間を織り込んだ計画のほうが信頼されます。

常駐要件と、審査委員への個別説明の禁止

事業責任者は、交付決定から1年以内に県内事務所に常駐する(概ね営業日の3分の2以上出勤する)予定であることが要件です。東京などに拠点がある創業者の場合、面談では常駐の現実性を問われると考えておくべきです。県外企業には拠点進出に関する誓約書(別紙1)も求められます。

もう一つ、申請者やその関係者が審査委員に個別に説明する行為は、直接・間接を問わず禁止されています。判明した場合は審査対象から除外され、採択後であれば取り消されます。審査は非公開で、審査内容についての問い合わせにも応じないとされています。

出典:令和8年度 静岡県ファンドサポート事業 スタートアップ公募要領(2-1、6-1)

静岡県のスタートアップ支援の中で、この制度はどこに位置づくか

県の支援戦略と、ステージ別の主な制度

静岡県は「創出」「育成」「連携」「誘致」の4つの柱でスタートアップ支援を進めています。ファンドサポート事業はこのうち、認定VCと協調して資金調達を支える制度で、交付金に加えて専門家によるアドバイスや県内企業とのマッチング、財務管理体制の強化といった成長支援がセットになっています。

県内でスタートアップが使える主な制度を、ステージ順に並べると次のようになります。

ステージ制度内容の要点
実証CO-LAB Shizuoka(静岡県実証実験サポート事業)県内の自治体・企業をフィールドにした実証実験を支援。補助率2分の1・上限200万円。2025年11月に10プロジェクトを採択
資金調達静岡県ファンドサポート事業認定VCの出資と連動した交付金。シード枠1,000万円・一般枠4,000万円が上限
資金調達(浜松市)浜松市ファンドサポート事業市が認定するVC・金融機関の出資等と連動した市の交付金(上限4,000万円、事前相談が必要)。同一事業で県の交付金との併用は不可
創業・販路開拓市町の創業支援、国の小規模事業者持続化補助金〈創業型〉伊東市など市町のビジネスプランコンテストや創業塾、国の販路開拓補助

CO-LAB Shizuokaとの使い分けは「静岡でスタートアップが使える支援策、どれを選ぶ?」で、伊東市の創業支援は「伊東市で創業するならビジコンか補助金か」で詳しく書いています。

要件に届かない創業者は、国の補助金が現実的

ファンドサポート事業は、認定VCの出資が前提です。出資を受けていない会社、技術開発の要素が薄くシード枠の要件に当たらない会社、県内常駐や県内雇用の見込みが立たない会社は、国の補助金のほうが現実的です。

なお、公募要領が併用を制限しているのは、令和8年度に静岡県から同種の補助金を受けていないことと、同一事業で浜松市の交付金を受けていないことです。国の補助金との関係は要領に明記されていませんが、同じ経費を複数の制度で受けることは一般に認められません。組み合わせを考えるなら、県の事務局と国の補助金の事務局の両方に確認してください。

来年度に向けて、事前相談期間のうちに動く

今年度の申請に間に合わない会社も、来年度を見据えて準備できます。令和7年度の受付は10月1日〜11月12日、令和8年度は11月2日〜12月18日と、日程は年度で動きます。令和8年度の事前相談期間は5月11日〜10月30日でした。来年度も同じ流れなら、認定VCとの交渉と並行して春から夏のうちに事務局に相談し、県内での登記、事業責任者の常駐、正社員雇用の計画を整えておくと、申請期間に入ってから慌てずに済みます。

静岡県で相談先を探すときの考え方

VC・事務局・公的窓口・専門家、それぞれの役割

この制度には関係者が多く、誰に何を相談するかを分けておくと進めやすくなります。

  • 認定VC:投資意向確認書(別紙3)と評価・ハンズオン計画(別紙4)の作成者で、申請の当事者です。枠の選択や10年の条件は、最初にVCと共有します
  • 事務局(有限責任監査法人トーマツ 静岡事務所)と静岡県 産業イノベーション推進課:対象分野・対象費目の判断、申請手続きの相談先です。要領は、判断に迷う場合は事前に事務局へ相談するよう繰り返し求めています
  • 商工会議所・よろず支援拠点:無料の経営相談の窓口です。初期の相談先として有効です
  • 中小企業診断士・行政書士などの専門家:10年間の事業計画・資金計画の数字の整合、審査項目に沿った事業提案書の点検、10年の条件の整理、国の補助金との組み合わせの設計を担います

専門家に頼むなら、確かめたいこと

静岡県内で補助金や交付金の申請支援を頼む相手を探すときは、次の点を確かめると比べやすくなります。

  1. 公募要領の審査項目に沿って計画を点検し、どこが弱いかを説明できるか
  2. 県の制度、市の制度、国の補助金を横断して、自社のステージに合う組み合わせを提案できるか
  3. 料金と、不採択だった場合の扱いが、契約前に明示されているか
  4. 担当者が相談から申請後まで変わらないか。計画は事業者自身が作る前提で伴走してくれるか
  5. 静岡県内で対面できるか、オンラインで十分に進められるか

依頼先の資格ごとの違いは「補助金は誰に頼むべき?行政書士・中小企業診断士・税理士の違いと失敗しない選び方」で説明しています。

まとめ

申請の準備は、出資額と事業費から枠を決める、10年の条件を投資家と共有する、面談で問われる「なぜ公金が必要か」「静岡県にどんな効果があるか」への答えを用意する、の順で進めると無理がありません。要件に届かない会社は、国の補助金から自社のステージに合うものを選んでください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 認定VCからの出資がまだ着金していなくても申請できますか?

申請できます。認定VCが作成する投資意向確認書(別紙3)を添付して申請し、交付の前に出資の実行と県内での登記が確認されます。出資の対象期間は令和8年4月1日から令和9年3月31日までです。転換社債型新株予約権付社債や現金対価取得請求権付の投資は対象外で、J-KISSは申請できます。

Q2. シード枠と一般枠の両方に申請できますか?

両方の要件を満たせば併願できます。ただし交付金交付申請書、事業提案書、申請書別添資料は枠ごとに別々に作成します。出資額が1,000万円前後で、技術シーズと県内での雇用計画の両方がある会社に向いています。審査の結果、交付額が申請額を下回ることもあります。

Q3. 交付金を受けた後に本社を県外に移したり、会社を売却したりするとどうなりますか?

交付額確定通知から10年間は県内に事業所を置く必要があり、県外へ移すと交付確定額の全額返還になります。会社の売却や事業譲渡も、県内事務所の休止・廃止に当たる場合は全額返還の対象です。知事が不適当と認めた場合も返還を求められるため、検討段階で県に相談する前提で考えてください。

Q4. 国の新事業進出・ものづくり補助金など、他の補助金と併用できますか?

公募要領が制限しているのは、令和8年度に静岡県から同種の補助金を受けていないことと、同一事業で浜松市ファンドサポート事業費交付金を受けていないことです。国の補助金との関係は要領に明記されていませんが、同じ経費を複数の制度で受けることは一般に認められないため、組み合わせる場合は県の事務局と国の補助金の事務局の両方に確認してください。

Q5. 静岡県でファンドサポート事業や補助金の申請を相談できる相手は誰ですか?

対象分野や費目の判断は事務局(有限責任監査法人トーマツ 静岡事務所)と静岡県 産業イノベーション推進課、投資意向確認書とハンズオン計画は認定VCが担います。事業計画・資金計画の整合や審査項目に沿った点検、国の補助金との組み合わせは、中小企業診断士・行政書士などの専門家に相談できます。選ぶときは、料金と不採択時の扱い、県内で対面できるかを確かめてください。

プラネット行政書士事務所の補助金申請サポート(静岡県伊東市)

当事務所は、中小企業診断士・行政書士の代表(長野利雄)が、相談から申請後まで1名で担当する事務所です。外注はしません。静岡県伊東市を拠点に、静岡県東部・伊豆(伊東市、熱海市、三島市、沼津市、伊豆の国市など)と関東近県は対面、県内全域と全国はオンラインで対応しています。認定経営革新等支援機関です。

静岡県ファンドサポート事業については、10年間の事業計画・資金計画の数字の整合、審査項目に沿った事業提案書の点検、10年の条件の整理、国の補助金との組み合わせの設計をお手伝いします。本制度の申請サポート料金は、着手金(10万円)と成功報酬(交付決定額の10%)です。不採択の場合は成功報酬は発生しません。

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長野 利雄

長野 利雄 プラネット行政書士事務所 代表

  • 中小企業診断士
  • 行政書士
  • 採用定着士
  • 認定経営革新等支援機関

1971年山口県下松市生まれ、静岡県伊東市在住。
25年間、IT業界の東証プライム上場企業を中心に法人営業や企画部門に従事し、大手製造業向けにIoTやDXの導入を推進。2022年3月に日鉄ソリューションズ株式会社を退社後、プラネット行政書士事務所を開業。

中小企業のお客様へビジネス経験を活かした事業計画の策定や採用定着を支援。(公財)千葉県産業振興センターでの補助金受付業務(嘱託)や補助金事務局での審査の経験がある補助金専門家として活動中。「創業手帳」等の補助金解説記事の監修も担当。2026年6月に千葉県市川市から静岡県伊東市へ移住。オンラインで全国のお客様を引き続きご支援しつつ、温泉三昧の日々も満喫。

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