
※本コラムは当事務所の見解であり、法的な証拠・根拠にはなりません。補助金申請は各公募要領に従って手続きください。
令和8年(2026年)1月1日に行政書士法が改正されることをご存知でしょうか?これに伴い、補助金申請の支援事業者の間では、ある論争が巻き起こっています。
「これからは補助金申請は行政書士の独占業務になる!」という行政書士の声と、「いやいや、今まで通り我々も支援できる!」という中小企業診断士の声。
真っ向から対立する意見を聞かされ、経営者の皆様は「結局、どっちが本当なの?」「うちは誰に頼めばいいの?」と頭を抱えているのではないでしょうか。
そこで本日は、業界のタブーとも言える「不都合な真実」をぶっちゃけて、この問題に決着をつけたいと思います。
表向きの主張:それぞれの言い分
まずは、両者が表向きに主張している「正論」を見てみましょう。
- 行政書士の言い分:「補助金の申請は、行政書士の独占業務です。法律で定められた専門家である行政書士にご依頼ください。」
※参考資料:日本行政書士会連合会【会長談話】行政書士法第19条第1項及び第23条の3の改正の趣旨等について
(参考資料から引用)
この改正は、コロナ禍において、行政書士又は行政書士法人でない者が給付金等の代理申請を行い、多額の報酬を受け取っていた事例が散見されたことから、「会費」、「手数料」、「コンサルタント料」、「商品代金」等のどのような名目であっても、対価を受領し、業として官公署に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類、実地調査に基づく図面類を作成することは、法第19条第1項に違反することが明確化されたもので、これらは現行法においても変わりはなく、改正法の施行日前であってもこうした行為があれば同条に違反することになります。
- 中小企業診断士の言い分「私たちは日本唯一の『経営コンサルタント』の国家資格です。経営課題を分析し、採択される事業計画を作るプロです。補助金申請の支援は中小企業診断士にお任せください。」
※参考資料:経済産業省【グレーゾーン解消制度への申請案件】補助金活用型経営コンサルティングの提供(総務書回答)
(参考資料から引用)
一般論として、顧客が、官公署に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成するために、個別に「今後の収益計画および調査結果をまとめた資料を作成・提供」することは、行政書士法第1条の2第1項に規定する「官公署に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成すること」には該当しないと考えられる。
どちらが事実だと思いますか?
実は、どちらも事実なんです。
しかし、これだけでは矛盾しているように見えますよね。ここからは、両者が口をつぐむ「不都合な真実」を代弁してみます。
裏側の真実:それぞれの「言いたくないこと」
ここからは少し辛口になりますが、資格の制度上の限界についてお話しします。
1. 行政書士の「不都合な真実」
実は、行政書士は資格試験において補助金の事業計画作成に必要な知識となる「経営」「マーケティング」「財務」については何も学んでいません。試験科目は以下の6項目です。
①憲法
②行政法
③民法
④商法
⑤基礎法学
⑥行政書士の業務に関し必要な基礎知識
彼らの専門はあくまで「書類作成」と「手続き」です。官公署に提出する書類を作るのは独占業務ですが、補助金採択の鍵となる「勝てる事業計画の作成」や「経営分析」は、行政書士の試験範囲外なのです。
つまり、「申請(手続き)」はプロですが、事業計画の中身を作る「支援(コンサルティング)」に関しては、その先生個人のビジネス経験頼みというのが実情です。だからこそ、あえて「補助金申請は独占業務」と強調し、「補助金申請の支援も独占業務」とは決して言わないのです。
2. 中小企業診断士の「不都合な真実」
一方で、経営コンサルティングのプロである中小企業診断士にも弱点があります。
補助金申請には、複雑な電子申請の入力や、厳密な書類作成が伴います。しかし、法律上、お客様に代わって「申請書を作成・提出する」行為は行政書士しかできません。
どんなに素晴らしい事業計画を作れても、最後の面倒な「申請手続き」そのものを代行することは違法行為になるリスクがあるのです。だからこそ、あえて「補助金申請の支援はできる」と強調し、「補助金申請(書類作成)ができる」とは決して言わないのです。
補助金は誰に頼める?資格別に「できること」が違う
「代行してほしい」とひとことで言っても、誰に頼むかで“できること”も“合法な範囲”も変わります。代表的な4者を整理しましょう。
| 依頼先 | 申請支援でできること | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 行政書士 | 官公署に出す書類の作成が独占業務 | 許認可・法務に強く、書類の適法性を担保 | 事業計画の“中身”の質は事務所差が大きい |
| 中小企業診断士 | 事業計画の作成支援 | 採択される計画づくり・審査目線 | 書類作成の独占業務は持たない |
| 税理士 | 会計・数値面の裏付け | 決算・資金繰りの説明力 | 事業計画の作成は専門外のことも |
| 民間コンサル | 幅広く対応 | スピード・提案量 | 資格・実績の見極めが必須。丸投げ代行は要注意 |
当事務所は「行政書士 × 中小企業診断士」の資格に加え、代表が補助金事務局の元審査員です。書類の適法性と、採択される計画づくりの両面を、審査員の視点でワンストップにカバーできます。
結論:社長は誰を選ぶべきか?
整理しましょう。
- 行政書士に頼むと・・・手続きは安心だが、事業計画のクオリティ(=採択率)は先生の個人的なセンス次第。
- 中小企業診断士に頼むと・・・事業計画は安心だが、最後の面倒な「申請手続き」(指定様式の作成含む)は社長自身がやらなければならない(あるいは法的にグレーな対応になる)。
社長としての本音はこうではないでしょうか?
「『採択される計画作り(支援)』も、『面倒な手続き(申請・書類作成)』も、両方まとめて補助金申請のプロにお願いしたい!」
「採択率が高い」業者の見極め方
「採択率90%」といった数字は、そのまま鵜呑みにできません。母数(何件中か)、対象の補助金、そして関与の深さ次第で、意味がまるで変わるからです。
見るべきは数字より“関わり方”。事業計画を一緒に作り込むのか、交付申請・実績報告まで伴走するのか。丸投げで書類を右から左に流す業者と、審査目線で計画を練る専門家では、結果が変わって当然です。元審査員が関与しているかも、ひとつの判断材料になります。
補助金申請の「代行」は違法になる?(合法・違法の境界)
境界は「書類作成を業として代行したかどうか」にあります。事業計画づくりの助言は資格を問わず可能ですが、申請書類そのものを無資格者が報酬を得て業として作成・代行すると、行政書士法に触れる可能性があります。詳しくは関連記事「補助金申請を無資格者に頼むと違法?」で解説しています。
解決策:「ダブルライセンス保有者に補助金申請を依頼する」という選択
ここまで読んで迷われている経営者様へ。
一番の解決策は、「中小企業診断士」と「行政書士」、両方の資格を持つ専門家に補助金申請を依頼することです。
当事務所は、両方の国家資格を保有するダブルライセンス事務所です。
- 中小企業診断士として: 御社の強みを引き出し、採択率を高める高度な事業計画を策定します。
- 行政書士として: 複雑な補助金の申請書類の作成から申請まで、責任を持って法的にクリーンに代行します。
「支援」と「申請」、どちらかを選ぶ必要はありません。
法改正に左右されず、ワンストップで安心して補助金申請をお任せいただける当事務所へ、ぜひご相談ください。
よくある質問(FAQ)
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補助金申請の代行を頼める資格は?
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官公署へ出す書類の作成を業として行えるのは行政書士の独占業務です。事業計画の作成支援は中小企業診断士など資格を問わず可能ですが、書類作成そのものの代行は行政書士の領域です。
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2026年の行政書士法改正で、無資格の代行は違法になりますか?
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無資格者が報酬を得て申請書類を業として作成・代行する行為への規制が明確化されます。「丸投げでOK」を謳う代行業者の利用はリスクが高まります。
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採択率が高い依頼先の選び方は?
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支援事業者や事務所の数字だけでなく、支援者個人の母数と関与の深さを確認しましょう。計画を一緒に作り込み、実績報告まで伴走してくれるかが本質です。
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行政書士と中小企業診断士、どちらに頼むべき?
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書類の適法性は行政書士、採択される計画は中小企業診断士の領域。両方が必要なので、両資格を持つ専門家に一括で頼むのが最も確実です。
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プラネット行政書士事務所
代表 中小企業診断士・行政書士・採用定着士・認定経営革新等支援機関
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1971年山口県下松市生まれ、千葉県市川市在住。25年間、IT業界の東証プライム上場企業を中心に法人営業や企画部門に従事し、大手製造業向けにIoTやDXの導入を推進。2022年3月に日鉄ソリューションズ株式会社を退社後、プラネット行政書士事務所を開業。中小企業のお客様へビジネス経験を活かした実現可能性の高い事業計画の策定や採用定着を支援。
(公財)千葉県産業振興センターで補助金受付業務(嘱託)や補助金事務局の審査経験がある補助金専門家として活動中。






