【成長加速化補助金】
制度案内
成長加速化補助金(3次・2026年最新)の制度を元審査員が解説。補助額5億円、補助率1/2、対象経費、審査基準まで。申請前に読むべき制度入門ガイド。
スケジュール
| 3次公募締切 | 2026年10月29日 |
【公募申請後の主なスケジュール(目安)】
| 1次審査結果の公表 | 1月中旬 |
| プレゼンテーション審査(申請企業の経営者等が出席) | 2月15日(月)~3月5日(金) |
| 採択結果の公表(以降順次、交付決定) | 3月下旬以降 |
| 交付申請~交付決定 | 5月下旬頃 |
| 補助事業実施期間 | 契約・発注・納品・検収・支払い |
| 補助事業実施期限 | 交付決定日から14ヶ月~24ヶ月 |
| 補助事業実績報告書提出期限 | 補助事業完了後30日以内または補助事業実施期限内 |
| 補助金請求~支払い | 補助金の額の確定後 |
| 事業化状況および賃金引上げ等の状況報告 | 補助事業終了から 5 年間(年1回) |
補助金額・補助率等
| 対象 | 補助金上限額(投資額が1億円以上であること) | 補助率 |
|---|---|---|
| 売上高が 10 億円以上 100 億円未満の中小企業等 | 5億円 | 1/2 |
成長加速化補助金の事業目的
日本経済は、賃上げ率・国内投資ともに 30 年ぶりの高水準にあり、変化の兆しが現れる中、多くの中小企業は、物価高や人手不足などの経営課題に直面しています。経済の好循環を全国に行き渡らせるためには、中小企業全体の「稼ぐ力」を底上げするとともに、地域にインパクトのある成長企業を創出していくことが重要です。
特に売上高が 100 億円に及ぶ企業は、一般的に賃金水準が高く、輸出による外需獲得やサプライチェーンへの波及効果も大きいなど、地域経済に与えるインパクトも大きいものとなります。中小企業成長加速化補助金は、こうした観点から将来の売上高 100 億円を目指して、大胆な投資を進めようとする中小企業の取組を支援することを目的とします。
活用イメージ
・工場、物流拠点などの新設・増築
・イノベーション創出に向けた設備の導入
・自動化による革新的な生産性向上
成長加速化補助金の申請要件
以下の要件を全て満たすものとします。
- 補助対象経費のうち投資額が1億円以上(税抜き)であること(※1)。
- 補助金の公募の申請時までに補助事業者の100億宣言(※2)が 100 億宣言ポータルサイトに公表がされていること。
- 一定の賃上げ要件を満たす今後5年程度の事業計画を策定すること。
(賃上げ実施期間は補助事業終了後3年間(賃上げ要件の詳細は下記参照)) - 日本国内において補助事業を実施すること。
(※1)投資額とは建物費、機械装置費、ソフトウェア費の補助対象経費(ただし、資産計上するものに限る。)の合算金額であり、外注費、専門家経費は含みません。外注費および専門家経費の補助対象経費の合算金額は、投資額未満でなければなりません。
(※1)事業実施場所が複数になる場合も応募の対象となりますが、補助事業の目的・内容が一体的であることが必要です。なお、交付決定後に事業実施場所を変更することは原則として認められません。
(※1)既存の老朽化設備を入れ替えるなど生産能力等が向上しない投資(更新投資)は認められません。
(※2)中小企業の経営者の皆様が「売上高 100億円」という目標を目指し、実現に向けた取組を行っていくことを宣言していただくものです。詳細は下記HPをご参照ください。
https://growth-100-oku.smrj.go.jp
※「基準年度」(※1)の「従業員(非常勤含む。以下同じ。)の1人当たり給与支給総額(※2)」と比較した、「最終年度」(※3)の「従業員の1人当たり給与支給総額」の年平均上昇率(※4)が、全国における直近5年間(2020 年度を基準とし、2021 年度~2025 年度の5年間を指す。)の最低賃金の年平均上昇率(4.5%)(以下、「基準率」という。)以上であることが必要です。具体的には、応募申請時に基準率以上の目標を掲げ、その目標を従業員等に表明の上、達成することが要件となります。
基準年度と比較した、最終年度の「従業員の1人当たり給与支給総額」の年平均上昇率が、基準率以上であることを満たした上で、「従業員の給与支給総額」か「従業員の1人当たり給与支給総額」のどちらを目標に掲げるかは応募申請時に選択いただきます。申請後の変更は出来ません。
(※1)「基準年度」とは、補助事業の完了した日の属する事業年度をいう。なお、当該事業年度が12か月に満たない場合は、次の12か月の期間を有する事業年度を「基準年度」とする。
(※2)給料、賞与、各種手当(残業手当、休日出勤手当、職務手当、地域手当、家族(扶養)手当、住宅手当)等、給与所得として課税対象となる経費。
(※3)「最終年度」とは、基準年度から3事業年度目の事業年度をいう。なお、基準年度から基準年度の3事業年度後までの期間において12か月に満たない事業年度がある場合、12か月に満たない事業年度を除いた3事業年度後を「最終年度」とする。
補助対象となる経費
建物費(拠点新設・増築等)
① 専ら補助事業のために使用される事務所、生産施設、加工施設、販売施設、検査施設、共同作業場、倉庫その他投資計画の実施に不可欠と認められる建物の建設、増築、改修、中古建物の取得に要する経費
※1 減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和 40年大蔵省令第 15 号)における「建物」、建物と切り離すことのできない「建物附属設備」、及びその「付帯工事(土地造成含む)」に係る経費が対象です。
※2 建物の単なる購入や賃貸、土地代は補助対象外となります。
※3 建物における構築物(門、塀、フェンス、広告塔、駐車場等のアスファルト舗装等)は補助対象外となります。
※4 減価償却資産に組み入れることが出来ない撤去・解体費用は補助対象外となります。
※5 補助対象となる建物費等は、単価 100 万円(税抜き)以上のものとします。
※6 中古建物の取得に際しては、見積書に加えて、業者選定理由書の提出が必要になります。
機械装置費(器具・備品費含む)
① 専ら補助事業のために使用される機械装置、工具・器具(測定工具・検査工具等)の購入、製作、借用に要する経費
② ①と一体で行う、改良・修繕、据付け又は運搬に要する経費
※1 減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和 40年大蔵省令第 15 号)における「機械及び装置」、「器具及び備品」、「工具」に係る経費が対象です。
※2 「構築物」、「船舶」、「航空機」、「車両及び運搬具」に係る経費は補助対象外となります。
※3 補助対象外設備(すでに取得している機械装置)に関する経費(改良・修繕、据付け、運搬等)は補助対象外となります。
※4 機械装置と切り離すことのできない付帯工事費は原則として機械装置費に含めます。
※5 「借用」とは、いわゆるリース・レンタルをいい、交付決定後に契約したことが確認できるもので、補助事業期間中に要する経費のみとなります。したがって、契約期間が補助事業期間を超える場合の補助対象経費は、按分等の方式により算出された当該補助事業期間分が対象となります。ただし、リースについては、事業者がリース会社に支払うリース料から補助金相当分が減額されることなどを条件に、事業者とリース会社が共同申請をする場合には、機械装置又はシステムの購入費用について、リース会社を対象に補助金を交付することが可能です。
※6 「改良・修繕」とは、補助事業で新規に購入又は補助事業のために使用される機械装置の機能を高めることや耐久性を増すために行うものです。
※7 「据付け」とは、補助事業で新規に購入又は補助事業のために使用される機械・装置の設置と一体で捉えられる軽微なものに限ります。
※8 3者以上の古物商の許可を得ている中古品流通事業者から、型式や年式が記載された相見積を取得している場合には、中古設備も対象になります。
※9 補助対象となる機械装置は、単価 100 万円(税抜き)以上のものとします。
ソフトウェア費
① 専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築、借用、クラウドサービス利用に要する経費
② ①と一体で行う、改良・修繕に要する経費
※1 減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和 40年大蔵省令第15 号)における「事務機器及び通信機器」、「ソフトウェア」、「電気通信施設利用権」に係る費用が対象です。補助対象となるソフトウェア等は、単価 100 万円(税抜き)以上のものとします。
※2 自社の他事業と共有する場合は補助対象外となります。
※3 パソコン・タブレット端末・スマートフォンなどの本体費用は補助対象外となります。
※4 クラウドサービス利用に要する経費について、サーバーの領域を借りる費用(サーバーの物理的なディスク内のエリアを借入、リースを行う費用)、サーバー上のサービスを利用する費用等が補助対象経費となります。サーバーの領域を借りる費用は、見積書、契約書等で確認できるものであって、補助事業期間中に要する経費のみとなります。したがって、契約期間が補助事業期間を超える場合の補助対象経費は、按分等の方式により算出された当該補助事業期間分のみとなります。クラウドサービス利用に付帯する経費についても補助対象となります(例:ルータ使用料・プロバイダ契約料・通信料等)。ただし、あくまでも補助事業に必要な最低限の経費が対象です。
※5 「借用」とは、いわゆるリース・レンタルをいい、交付決定後に契約したことが確認できるもので、補助事業期間中に要する経費のみとなります。したがって、契約期間が補助事業期間を超える場合の補助対象経費は、按分等の方式により算出された当該補助事業期間分が対象となります。ただし、リースについては、事業者がリース会社に支払うリース料から補助金相当分が減額されることなどを条件に事業者とリース会社が共同申請をする場合には、機械装置又はシステムの購入費用について、リース会社を対象に補助金を交付することが可能です。
※6 「改良・修繕」とは、補助事業で新規に購入又は補助事業のために使用されるソフトウェア等の機能を高めるために行うものです。補助対象外経費の改良・修繕は対象外となります。
※7 販売を目的としたソフトウェア構築は対象外となります。
外注費
補助事業遂行のために必要な加工や設計、検査等の一部を外注(請負・委託)する場合の経費
※1 応募・交付申請時の投資計画の作成に要する経費は補助対象外となります。
※2 外注先が機械装置の設備やシステム等を購入する費用は補助対象外となります。
※3 外部に販売・レンタルするための量産品の加工を外注する費用は補助対象外となります。
※4 外注先との書面による契約の締結が必要です。
※5 機械装置の製作を外注する場合は、「機械装置費」に計上してください。
専門家経費
本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費
※1 応募申請時の投資計画の作成に要する経費は補助対象外となります。
※2 補助事業の遂行に専門家の技術指導や助言が必要である場合は、学識経験者、兼業・副業、フリーランス等の専門家に依頼したコンサルティング業務や旅費等の経費を補助対象とすることができます(※3の謝金単価に準じるか、依頼内容に応じた価格の妥当性を証明する複数の見積書を取得することが必要(ただし、1日5万円が上限となります))。
※3 専門家の謝金単価は以下のとおりとします(消費税抜き)。
- 大学教授、弁護士、弁理士、公認会計士、医師:1日5万円以下
- 准教授、技術士、中小企業診断士、IT コーディネータ:1日4万円以下
- 上記以外:1日2万円以下
※4 旅費は、事務局が定める「旅費支給に関する基準」のとおりとします。
※5 専門家経費支出対象者には、外注費を併せて支出することはできません。
審査ポイント
1.経営力
- (ア)将来の売上高 100 億円(あるいは更なる成長)に向けた中長期的なビジョンや計画を有しているか。その上で、補助事業期間を含む今後5年程度について、経営者の明確なシナリオとともに事業戦略が論理的に構築され、その中で当該補助事業が効果的に組み込まれているか。事業戦略は、自社の成長余力、変化余力を最大限伸張し、従前よりも一段上となる成長を目指した企業の行動変容が示されたものとなっているか。
- 高い売上高成長率(補助事業期間を含む今後5年程度)が示されるとともに、それを実現できる事業戦略(本補助事業を含む)となっているか。
- 高い付加価値増加率(補助事業期間を含む今後5年程度)が示されるとともに、当該補助事業や省力化等の取組により労働生産性の抜本的な向上が図られるなど、当該付加価値増加率を達成できる計画となっているか。
- 企業の収益規模に応じたリスクをとった投資となっているか(売上高における設備投資額(本補助事業に限る)の比率が高い水準であるか)。
- (イ)投資により創出された利益を賃金として従業員へ還元する賃上げの計画が具体的かつ妥当であり、持続的なものとなっているか。(※)
- (ウ)市場や顧客動向を始めとした外部環境、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)等にかかる強み・弱みの内部環境を分析した上で、当面の事業戦略が論理的に構築され、本補助事業が効果的に組み込まれているか。
- 本補助事業により提供される商品・サービスのユーザ、市場及びその規模が明確で、市場ニーズの有無の検証などがなされているか(先行投資の取組、事業化可能性調査、テストマーケティング等)。
- 競合他社の製品・サービスを分析した上で、自社の優位性や特性が確保できる差別化された計画となっているか。
- (エ)適切な成果目標等が示され、その達成に向けて効率的に管理する体制が構築されているか。
- (オ)コンソーシアム形式の場合には、連携の意義・目的が明確であり、相乗効果が見込まれるか。
- (※)補助事業完了後における基準年度から最終年度の賃上げ率に加えて、工場の建設や設備の導入といった補助事業の完了を待たずして実施する「足下の賃上げ」を評価します。最低でも、応募申請時の直近決算期から基準年度までの「従業員の 1 人当たり給与支給総額」の年平均上昇率が物価上昇率を上回る程度の賃上げが達成されない計画の場合は審査上大幅に不利になりますのでご留意ください。なお、「足下の賃上げ」については、採択後交付決定までの間に従業員への表明を必須とします。また、補助事業期間中の賃上げ実績はモニタリングの対象となります。
2.波及効果
- (ア)域内仕入の拡大や地域における価値創造などに資する事業であるか(例えば、川上の調達先・川下の販売先などサプライチェーンを通じた波及効果がある事業か、ものづくりの高度化やイノベーションの創出など産業競争力を強化し新たな価値創造に資する事業であるか、地域資源の積極的な活用などを通じ地域の経済成長を力強く牽引する事業であるか(地域未来牽引企業の選定、健康経営優良法人の認定等)等)。
- (イ)下請取引先等に対する適切な取引姿勢(パートナーシップ構築宣言の実施等)、自然災害や感染症、サプライチェーン寸断等に対するレジリエンス(事業継続力強化計画の認定取得など BCP を策定していること)、知的財産の保護や重要技術の流出防止など経済安全保障の確保、女性活躍や仕事と子育ての両立などに配慮した職場環境整備(えるぼし認定、くるみん認定の取得等)など、地域のモデル企業としての取組を進めているか。
3.実現可能性
- (ア)計画を実施可能な経営体制が構築されており、早期に投資が実行され、確実に効果が得られると見込まれるか。
- (イ)補助事業を適切に遂行できる財務状況が十分に確保されているか(ローカルベンチマークによるスコアリング)。
- (ウ)金融機関のコミットメントが得られているか(確認書を発行した金融機関が適切に与信管理を行い財務基盤の改善・強化を進めるとともに、将来性・事業性を適切に評価し、成長資金の供給や増加運転資金に対応していく姿勢があるか等)。
※大規模な災害(いわゆる本激)であって、被害が大きく、多重災害や立地条件等に起因し発災後一定期間を経過してもなお被害が残る地域の事業については特別に配慮措置を講じる。
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長野 利雄 プラネット行政書士事務所 代表
- 中小企業診断士
- 行政書士
- 採用定着士
- 認定経営革新等支援機関
1971年山口県下松市生まれ、静岡県伊東市在住。
25年間、IT業界の東証プライム上場企業を中心に法人営業や企画部門に従事し、大手製造業向けにIoTやDXの導入を推進。2022年3月に日鉄ソリューションズ株式会社を退社後、プラネット行政書士事務所を開業。
中小企業のお客様へビジネス経験を活かした事業計画の策定や採用定着を支援。(公財)千葉県産業振興センターでの補助金受付業務(嘱託)や補助金事務局での審査の経験がある補助金専門家として活動中。「創業手帳」等の補助金解説記事の監修も担当。2026年6月に千葉県市川市から静岡県伊東市へ移住。オンラインで全国のお客様を引き続きご支援しつつ、温泉三昧の日々も満喫。
