せっかく補助金に採択されたのに、「交付申請」の手続きで何ヶ月も足止めを食らっていませんか?

「採択」はあくまで「内定」。実際に契約・発注を行い、補助金を受け取る権利を確定させるためには、その後の「交付申請」という手続きをクリアし、「交付決定」をもらう必要があります。

実は、多くの経営者様がここで躓(つまず)きます。その最大の原因が「見積書の有効期限切れ」と「相見積もりの取り直し」です。

本日は、公募申請時(最初の応募時)のひと工夫で、採択後の手続きを劇的にスムーズにするプロのノウハウをお伝えします。


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そもそも、なぜ「見積書」でトラブルになるのか?

通常、公募申請(事業計画書の提出)をする段階で、いくらかかるか分からないと計画が書けませんから、皆さんは既に業者から見積もりを取っているはずです。

しかし、補助金のルール上、正式な書類として「見積書」と「相見積書」の提出が求められるのは、採択後の「交付申請」のタイミングであることが多いのです。

ここに「時間のズレ」という落とし穴があります。

  1. 公募申請(見積もり取得)
  2. 審査期間(1〜2ヶ月以上)
  3. 採択発表
  4. 交付申請(ここで正式な見積書を提出)

この間に時間が経過し、「公募申請時に取った見積書の有効期限が切れている」という事態が多発します。

「後で取り直せばいい」は危険信号!

「期限が切れたら、採択後にまた新しい日付で出してもらえばいい」と思っていませんか? それが大きなトラブルの元です。

  • 着手が遅れる: 再発行を待つ間、発注も事業開始もできません。
  • 相見積もり先が協力してくれない: これが一番の問題です。「どうせウチには発注しないんでしょ?」と分かっている業者に対し、「日付を変えて出し直して」とは非常に頼みにくいものです。断られたり、後回しにされたりして、書類が揃わず立ち往生してしまいます。

解決策:公募申請時の見積もりを「流用」する技術

ベストな方法は、「公募申請時に取得した見積書・相見積書を、交付申請でもそのまま使えるようにしておく」ことです。二度手間をなくし、採択後すぐに交付申請を行うためのポイントは以下の2点です。

1. 有効期限を「長め」に設定してもらう

見積書を依頼する際、業者に事情を話して、有効期限を通常(1ヶ月程度)よりも長く設定してもらいましょう。

  • 依頼のコツ: 「補助金の審査期間があるため、有効期限を6ヶ月として発行していただけませんか?」と依頼する。

これだけで、採択後に慌てて再発行を依頼する必要がなくなります。

2. 「見積依頼書(メール)」を作り込む

交付申請では、単に見積書があれば良いわけではなく、「仕様が明確か」「公平に依頼しているか」もチェックされます。後出しで見積書だけ整えても、整合性が取れずに突き返されることがあります。

最初の依頼段階で、以下の要素を盛り込んだ「見積依頼メール」を送り、その返信として見積書をもらってください。

  • 件名と仕様詳細の明記: 補助金事業で使う具体的なスペック。
  • 添付資料の活用: カタログ、図面、開発スケジュールなどを添付し、「この条件で見積もりをください」という証拠を残す。
  • 依頼内容の統一: 本命の業者と相見積もりの業者に、全く同じ条件(型番や仕様)で依頼メールを送る。(※これが「公平な競争」の証拠になります)

交付申請の手引きにある「参考様式:見積依頼書」と同レベルの項目を、最初のメールに網羅しておくのがポイントです。これがあれば、見積依頼書の代用として交付申請書類にも流用できます。

まとめ:段取り八分でスピード着手を

これらを意識して公募申請時に見積もりを集めておけば、採択が決まった瞬間、手元にある書類をそのまま提出して、最短で交付決定を勝ち取ることができます。

  • 有効期限を長くもらう
  • 依頼内容(メール)を詳細かつ公平に残しておく

この2つを実践して、面倒な事務作業をショートカットし、一刻も早く本業の事業拡大に着手してください!


新規事業の立ち上げや生産性向上に向けた設備投資、DX導入、採用・賃上げをご検討中の経営者様にとって、補助金の活用は資金負担を抑えつつ、経営戦略を着実に前進させる有効な選択肢です。ただし、補助金申請には制度理解だけでなく、採択を見据えた事業計画や将来を見通した数値計画の整理が欠かせません。

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