補助金を申請しようと思い立ち、ネットで調べ、「GビズID」なるものが必要だと知る。
サイトにアクセスすると、「エントリーアカウント」と「プライムアカウント」の2種類が並んでいる。
さて、どちらを選べばいいのか?
ここで多くの経営者が、間違えます。
「エントリー」という名前のワナ
エントリーアカウントは、メールアドレスだけで即日作成できます。
手軽です。簡単です。すぐ終わります。
一方、プライムアカウントはマイナンバーカードをスマフォで読み取ってオンラインで申請するか(最短で即日で取得)、または書類の郵送(個人事業主の場合は個人の印鑑証明書、法人の場合は法人の印鑑証明書を添付、発行日より3ヶ月以内の原本であること)が必要で、書類の場合は取得まで1〜2週間かかります。
「まずはエントリーで始めてみよう」
そう思うのは当然です。だって「エントリー」ですから。入門用、お試し用、そう思いますよね。
ところが、補助金の電子申請(jGrants)にはプライムアカウントが必須です。
エントリーアカウントでは、補助金の申請画面にたどり着くことすらできません。
現場で何が起きているか
補助金の申請期限は待ってくれません。
- 「GビズID取りました!」と意気揚々に連絡をくれた経営者のアカウントを確認すると、エントリーだった
- 書面でのプライムの取得には1〜2週間かかる。申請期限まであと数日。間に合わない
- オンラインでは即日変更できる場合もありますが、スマフォがマイナンバーカード読み取りに対応している必要があるなど経営者さんにはハードルが高い)
- せっかく事業計画書を仕上げたのに、IDの種類を間違えただけで申請できない
こんなケースが、実際に何件も起きています。
デジタル庁さん、これは設計ミスでは?
そもそも、なぜ「エントリーアカウント」なるものが存在するのか。
補助金の電子申請という、GビズIDの最も代表的な用途に使えないアカウントを、わざわざ「エントリー」という紛らわしい名前で用意する意味がどこにあるのか。
現場で何が起きているか、想像したことがあるのでしょうか。
- 2種類あること自体が混乱のもと
- 「エントリー」という名称が「まずはこちらから」と誤解させる
- 申請画面で初めて「プライムが必要です」と知らされる
- その時点で取得に1〜2週間。申請期限に間に合わず、涙を飲む経営者が続出
「デジタル化で行政手続きを簡単に」と言いながら、入口で人を迷わせてどうするのか。
制度を作る人たちが、現場で実際に申請する人の気持ちや行動を理解していないから、こういうことが起きるのです。
経営者の皆さまへ:今すぐ「プライム」を取ってください
愚痴ばかり言っていても仕方ありません。現状のルールで戦うしかない以上、対策は明確です。
GビズIDは「プライムアカウント」一択です。エントリーは無視してください。
取得手順はシンプルです。
- GビズIDのサイト(https://gbiz-id.go.jp)にアクセス
- 「プライムアカウントを申請する」を選択

補助金を申請する予定がなくても、今のうちに取得しておくことを強くお勧めします。
補助金の公募は突然始まり、申請期限は短いことが多い。そのとき慌ててIDを取ろうとしても間に合いません。
「備えあれば憂いなし」。GビズIDプライムは、補助金申請の大前提です。
まとめ
- 補助金の電子申請にはGビズIDプライムが必須
- エントリーアカウントでは補助金申請はできない(ここが最大の落とし穴)
- プライムの取得には書面の場合は1〜2週間かかるので、今すぐ取得しておく(書面登録の場合は、個人事業主の場合は個人の印鑑証明書、法人の場合は法人の印鑑証明書を添付、発行日より3ヶ月以内の原本であること)
- オンライン申請の場合は最短で即日。マイナンバーカードとマイナンバーカード読み取り対応スマフォが必要。
- 「エントリー」という名前に騙されない
制度設計の問題はさておき、経営者として守れる自分の利益は自分で守る。
まだGビズIDをお持ちでない方は、今日この記事を読んだ勢いで、ぜひ取得手続きを始めてください。
すでにエントリーを取得してしまった方へ
「もうエントリーを作ってしまった…」という方もご安心ください。エントリーからプライムへの変更手続きが用意されています。
変更方法は2つあります。
- オンライン申請:マイナンバーカード読み取り可能なスマホでの本人確認を使って手続き
- 書面郵送:印鑑証明書と申請書を郵送して手続き
スマホの操作に不安がある方は、書面郵送での変更手続きをお勧めします。審査に1〜2週間かかりますので、早めに手続きを始めてください。
詳しい手順は、デジタル庁が公開しているGビズIDプライムクイックマニュアル(PDF)をご確認ください。
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プラネット行政書士事務所
代表 中小企業診断士・行政書士・採用定着士・認定経営革新等支援機関
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1971年山口県下松市生まれ、千葉県市川市在住。25年間、IT業界の東証プライム上場企業を中心に法人営業や企画部門に従事し、大手製造業向けにIoTやDXの導入を推進。2022年3月に日鉄ソリューションズ株式会社を退社後、プラネット行政書士事務所を開業。中小企業のお客様へビジネス経験を活かした実現可能性の高い事業計画の策定や採用定着を支援。
(公財)千葉県産業振興センターで補助金受付業務(嘱託)や補助金事務局の審査経験がある補助金専門家として活動中。
