著者 | 長野 利雄
プラネット行政書士事務所 

代表 中小企業診断士・行政書士・

認定経営革新等支援機関

補助金事務局で審査経験のある補助金専門家として、中小企業の事業計画の作成・補助金申請を支援しています

経営者の皆様、こんにちは。

ものづくり補助金(第22次締切)の公募要領はもう確認されましたでしょうか?

「いつものようにWordで事業計画書を作り込んで、PDF化して添付すればいいだろう」

もしそうお考えであれば、今すぐその認識を改める必要があります。2025年度の申請から、事業計画書の作成ルールが劇的に変化しており、従来のやり方で進めると、申請直前に「入力できない!」「書きたいことが収まらない!」という事態に陥る危険性が極めて高いからです。

今回は、22次申請における最大の注意点と、採択を勝ち取るための新しい攻略法について解説します。


本補助金は前回の採択率は33%の狭き門です。採択を勝ち取るには、精緻な数値計画と売上実現可能性の高い裏付けのある事業計画が必要です。

補助金事務局で公募や交付の審査業務の経験があり、補助金申請に精通した専門家(中小企業診断士&行政書士)の支援が必要でしたら、当事務所のものづくり補助金の申請サポートをご利用ください。事業計画の作成から支援しています。

1. 何が変わったのか?「自由記述」から「厳格なフォーム入力」へ

昨年度までのものづくり補助金は、Word等で作成した事業計画書(自由フォーマット)を添付する形式が一般的でした。しかし、今回は電子申請システム上の「入力画面への直接入力」が主となります。

具体的には、以下の制約が課されています。

  • テキストのベタ打ちのみ: 太字、赤字、下線、独自の項目追加などは一切できません。
  • 厳密な文字数制限: 指定された項目ごとに、1,000文字の上限があります。システム的に制御されるため、1文字でもオーバーすれば登録できません。
  • 見出しは固定: 「今回の事業実施の背景」「今回の事業の革新性・差別化」など、決められた箱の中に文章を流し込む必要があります。

つまり、これまでのように「図表を交えて、独自の構成で、情熱的に長文で語る」というスタイルは物理的に不可能になったのです。

2. 「図やグラフ」はどうなる? 5ページの壁

「文字だけでは事業の魅力が伝わらない」という声に対応するため、図表や画像を用いた補足資料はPDFファイル(最大5ページまで)として添付することが可能です。

しかし、ここにも落とし穴があります。

「5ページを超える資料は審査対象外(見ない)」

と明言されている点です。以前のように、補足資料を大量に付けて熱意をアピールすることはできません。たった5枚のスライド等に、市場データのグラフ、製品イメージ、体制図、財務推移などを凝縮する必要があります。

3. 行き当たりばったりの執筆は「失敗」の元

この新ルール下で最も危険なのは、「とりあえず書き始めよう」というアプローチです。

  • 書き始めてから「文字数が足りない」と気づく:審査項目を網羅しようとしたら、文字数制限で尻切れトンボになってしまった。
  • 重要な図表が5ページに入り切らない:あれもこれもと詰め込んだ結果、文字が小さすぎて読めない、あるいは最も見せたいグラフが漏れてしまった。

こうした事態を防ぐために必要なのは、執筆前の「綿密な設計図(ブループリント)」です。

4. 採択を勝ち取る「事前設計」3つのステップ

今回の申請では、以下の手順でパズルを組み上げるような準備が不可欠です。

① 審査項目と入力欄のマッピング

公募要領にある「審査項目(技術面・事業化面・政策面)」の各要素を、システムの「どの入力欄(見出し)」で記述するかを事前に割り振ります。重複を避け、文字数を無駄にしないためです。

② 「テキスト」と「別添PDF」の役割分担

テキスト入力欄の文字数を節約するために、文章で長々と説明するよりも「図解」で見せたほうが早いものはPDFに回します。

  • テキスト側: 「市場規模の推移は添付資料P.2 図1を参照」と簡潔に記載し、考察のみを書く。
  • PDF側: グラフや図を配置し、視覚的に一瞬で理解させる。

この「相互リンク」を設計図の段階で決めておかないと、文字数オーバーか、説明不足のどちらかになります。

③ 文字数配分のシミュレーション

各項目1,000文字などの制限の中で、導入に何文字、強みに何文字、課題に何文字割くか、おおよその配分を決めます。無駄な形容詞を削ぎ落とし、筋肉質な文章にする必要があります。

まとめ:書く前の「戦略」が勝敗を分ける

22次ものづくり補助金は、作文能力以上に「構成力」と「編集力」が問われる戦いです。

制限があるということは、裏を返せば「要点を絞って、簡潔に、論理的に伝えられる企業」が評価されやすい仕組みになったとも言えます。

  • 審査項目を網羅できているか?
  • テキストとPDFが効果的に連動しているか?
  • 制限内で最大のインパクトを出せているか?

これらをクリアするためには、十分な準備期間が必要です。「締め切り間際になんとかする」ことが極めて難しい形式ですので、ぜひお早めに取り組んでください。


本補助金は前回の採択率は33%の狭き門です。採択を勝ち取るには、精緻な数値計画と売上実現可能性の高い裏付けのある事業計画が必要です。

補助金事務局で公募や交付の審査業務の経験があり、補助金申請に精通した専門家(中小企業診断士&行政書士)の支援が必要でしたら、当事務所のものづくり補助金の申請サポートをご利用ください。事業計画の作成から支援しています。