- 「うちは長年の付き合いと紹介がメインだから、ネットなんて関係ない」
- 「BtoBだから、見た目より中身。技術力で勝負だ」
- 「ホームページ?昔作ったきりだけど、会社案内くらいにはなってるだろ」
実直に事業に取り組んでこられた社長様ほど、そうお考えになるお気持ちは痛いほど分かります。日々、資金繰りや人材育成、現場の指揮に追われ、ITやWebのことまで手が回らないのが現実でしょう。
しかし、もしその考え方が、社長が心血を注いで育ててきた会社の成長を妨げる“見えない足かせ”になっているとしたら、どう思われますか?
実は、お客様も、金融機関も、未来の社員も、社長が考えている以上に、会社の「顔」であるホームページを見ています。そして、その瞬間に「この会社は信頼できるか?」を無意識に判断しているのです。
なぜ「古いホームページ」が致命的なのか?3つの深刻な理由
「会社概要と電話番号が載っていれば十分だろう」という考えは、残念ながら現代では通用しません。古いホームページを放置することは、例えるなら「スーツがヨレヨレの営業マン」を会社の代表として名刺交換させているようなものです。
理由1:知らないうちに「信用」を失っている
BtoB取引の生命線は「信用」です。新規の取引先を探す担当者、あるいは紹介された企業の担当者は、商談の前に必ずホームページをチェックします。
その時、デザインが古く、何年も更新されていないサイトを見たらどう思うでしょうか?
- 「この会社、今もちゃんと活動しているのかな?」
- 「ITリテラシーが低い会社だと、今後のやり取りが不安だ…」
- 「経営的に厳しいのかもしれない…」
彼らはわざわざ「ホームページが古いですね」とは言いません。ただ静かにブラウザを閉じ、競合他社の洗練されたホームページへと去っていくだけです。誇るべき技術力(中身)を見てもらう前の、第一印象で足切りされているとしたら、これほど悔しいことはありません。
理由2:誇るべき「技術」や「製品」が誰にも見られていない
社長が自信を持つ「中身」。それは、誰にも負けない技術、お客様に寄り添うサービス、長年培ってきたノウハウのはずです。
しかし、その宝物が、鍵のかかった薄暗い倉庫に置かれていたら誰にも価値は伝わりません。
- スマートフォンで表示が崩れるサイトは、お客様が「見たい」と思ったその瞬間にシャッターを下ろしているのと同じです。
- 情報がどこにあるか分からないサイトは、せっかく訪れたお客様を迷子にさせ、追い返しているのと同じです。
- 検索しても出てこないサイトは、そもそも存在しないのと同じです。現代のビジネスマンは電話帳ではなく、Googleで取引先を探すのです。
理由3:「人手不足」を嘆く前に、足元を見直すべき
「最近は良い人材が集まらない」と嘆く前に、ぜひ一度、求職者の視点で自社のホームページを見てみてください。
給与や待遇もさることながら、今の時代の求職者は「この会社で働く自分」をイメージできるか、「企業の将来性やビジョンに共感できるか」を非常に重視します。情報が古く、魅力が伝わらないホームページは、何百万円もの採用コストをかけても、優秀な人材をみすみす逃す原因になりかねません。
「中身で勝負」は正しい。だからこそ、最高の“器”が必要だ
ここまで厳しいことを申し上げましたが、私は社長の「中身で勝負」という哲学を否定したいわけでは全くありません。むしろ、その考えは100%正しいと確信しています。
だからこそ、申し上げたいのです。
その素晴らしい「中身」を、正しく、そして最大限に魅力的に伝えるための“最高の器”を用意しませんか?
現代におけるホームページは、単なる会社案内ではありません。
24時間365日、文句も言わずに働き続け、世界中を相手に御社の魅力を伝え、見込み客を探し出し、問い合わせへと繋げてくれる「Web上のNo.1営業マン」なのです。
ホームページへの投資は、消費する「コスト」ではありません。未来の売上、優秀な人材、そして社会的な信用を築くための、最も費用対効果の高い「未来への投資」です。
まず、何から始めればいいのか?
「そうは言っても、何から手をつけていいか分からない」
ご安心ください。難しく考える必要はありません。まずは、この2つから始めてみませんか。
- スマートフォン対応は絶対条件: まずはここからです。パソコンでもスマートフォンでも、ストレスなく閲覧できる。これが現代の最低限のマナーです。
- 「誰に」「何を」伝えたいか明確にする: 「新規の顧客に、うちの技術力の高さを知ってほしい」「若い求職者に、社内の雰囲気の良さを伝えたい」など、目的を一つに絞るだけで、ホームページの役割は明確になります。
すべてを自社で抱え込む必要はありません。今は、中小企業を支援する優秀なWeb制作会社や、国・自治体の補助金など、社長の挑戦を後押しする仕組みも数多く存在します。
会社の未来を変えるのは、いつだって社長の「決断」です。
その一歩を踏み出すことで、今まで出会えなかったはずの最高の顧客や、未来の右腕となる人材との出会いが待っているかもしれません。
まずは、御社の「顔」であるホームページを、もう一度見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。
