〜「単発」から「仕組み」へ。集客効果が持続する、たった2つの視点〜
いつも会社の未来を背負い、最前線で奮闘されている社長へ。
社員一丸となって準備した、渾身の集客イベント。当日は大盛況、鳴り響く電話、手応えを感じたあの一日…。
本当にお疲れ様でした。その情熱と行動力には、心から敬意を表します。
しかし、一週間後、一ヶ月後、ふと気づくと、あの日の熱狂が嘘のように静まり返り、「結局、売上は一時的に上がっただけだった…」と肩を落としてはいませんか?
もし、少しでも心当たりがあるなら、それは決して社長の努力が足りないからではありません。多くの情熱的な社長が陥ってしまう、非常によくある「落とし穴」なのです。
そのイベントは、一瞬で消えてしまう「打ち上げ花火」になってしまっているのかもしれません。
脱却の鍵は「単発思考」からの卒業
なぜ、あれだけの熱量を注いだイベントが、持続的な効果に繋がらないのでしょうか。
その根本原因は、集客を「単発のイベント頼み」で考えてしまうことにあります。
会社の成長を支える本当の集客とは、一発の大きな花火を打ち上げることではありません。お客様との関係を育み、安定した売上を生み出し続ける「仕組み」を構築することです。
そして、その「仕組み」を作るために必要な視点は、たったの2つです。
- 一つひとつのイベントを「点」で終わらせず、「線」につなげる深掘り
- イベント自体を「単発」で終わらせず、「流れ」を作る定期開催
この2つを両輪で回すことで、社長の情熱は初めて、持続可能な成果へと変わるのです。
施策1:イベントを「ゴール」から「スタート」に変える!鉄壁のフォローアップ術
まず、一つひとつのイベントの価値を最大化する「深掘り」の視点です。
イベントは「ゴール」ではなく、お客様との関係を育む旅の「スタート」。本当の勝負は、イベントが終わった翌日から始まります。企画段階で「イベント後の仕組み」まで設計しましょう。
- ステップ1:まず「ありがとう」から始める(翌日〜3日以内)
- イベントで得た最も貴重な財産「見込み客リスト」へ、感謝と親近感を伝えるお礼メールを送りましょう。「当日の写真です」といった一言が、心を動かします。
- ステップ2:「次の小さな一歩」を提示する(1週間後)
- 「商品を買ってください!」はNGです。「参加者限定のオンライン相談会」や「お役立ち資料の無料進呈」など、お客様が気軽に参加できる次のステップを用意し、関係を途切れさせません。
- ステップ3:忘れられないための「定期便」を送る(継続的に)
- LINE公式アカウントやメールマガジンで、売り込みばかりでなく、プロならではの「お役立ち情報」を届け続けましょう。接触頻度を保ち、信頼を育てます。
施策2:「渾身の一発」から「効果的な連打」へ!定期開催の絶大なメリット
次に、イベントを「流れ」にする「定期開催」の視点です。
毎回、身を削るような大規模イベントを行う必要はありません。大小さまざまなイベントを定期的に開催することには、計り知れないメリットがあります。
- メリット1:信頼と認知が積み上がる
- 「あの会社、また面白そうなことをやっているな」と、地域や業界での存在感が高まります。お客様は接触回数が多い企業に親近感と信頼を抱きます。
- メリット2:お客様の参加ハードルが下がる
- 「今回は都合が悪いけど、来月またあるなら行ってみよう」と、機会損失を防げます。お客様は焦らず、自分のタイミングで参加を検討できます。
- メリット3:改善のサイクル(PDCA)を回せる
- 小さなイベントを繰り返すことで、「今回の企画はウケが良かった」「この告知方法が効果的だった」など、データに基づいた改善が可能になります。これにより、イベントの精度がどんどん上がっていきます。
- メリット4:社内に「集客のリズム」が生まれる
- イベントが定例化することで、準備や告知、フォローアップが社内の文化として根付き、全社的な集客意識が高まります。
【定期開催のヒント】
四半期に一度の「中規模イベント」と、毎月一回の「ミニセミナー」や「オンライン相談会」を組み合わせるなど、無理のない計画を立てることが継続のコツです。
まとめ:社長の情熱を「仕組み」に変え、未来の資産を築こう
社長の情熱と行動力は、何ものにも代えがたい会社の武器です。
その大切なエネルギーを、
① 一つひとつのイベント後のフォローで深掘りし、
② 定期的な開催で流れを作る。
この2つの視点を加えるだけで、あなたの会社は「単発のイベント頼み」から卒業し、お客様が自然と集まり続ける「集客の仕組み」を手に入れることができます。
さあ、次のイベント企画書には「フォローアップ計画」と「年間イベントスケジュール」の2つの項目を加えてみてください。それこそが、打ち上げ花火を満天の星空に変える、最強の戦略なのです。
