はじめに
今日で2025年も終わりです。経営者の皆様、今年一年、本当にお疲れ様でした。
さて、来たる令和8年度(2026年度)。
「デジタル化やAI導入の補助金が出るらしい」「大規模投資への支援が強化されるらしい」といった話を耳にしている社長さんも多いのではないでしょうか?
詳細はこれから始まる公募要領を待つ必要がありますが、現時点(2025年12月31日)で見えている「大枠」だけでも、来年の経営戦略を練るには十分すぎるほどのインパクトがあります。
結論から申し上げます。
来年の補助金は、間違いなく「期待大」です。
本日は、その驚きの予算規模と、社長が絶対に押さえておくべき「選び方の鉄則」についてお話しします。
1. 驚愕の予算規模!前年比約1.5倍の「追い風」
まずは、国がどれだけ本気で中小企業を支援しようとしているか、数字で見てみましょう。
令和7年度(今年度)と、これから始まる令和8年度の予算案を比較すると、その差は歴然です。
- 令和7年度(R7当初+R6補正):約 6,114億円
- 令和8年度(R8当初+R7補正):約 9,253億円
なんと、前年比で約1.5倍に増額されています。
さらに、ここに既存の基金活用分なども上積みされるため、実質的な支援総額は約1兆1,300億円規模に達する見込みです。
これだけの巨額予算が動く年です。「うちは関係ない」で済ませるには、あまりにも惜しいチャンスが転がっています。
2. 【重要】「とりあえず申請」は危険!補助金活用の落とし穴
「予算が多いなら、手当たり次第に使えばいい」
そう思われた社長さん、少し待ってください。ここが今日の最重要ポイントです。
基本的に、補助金は「同一事業(テーマ)に対して重複して活用すること」はできません。
どういうことかというと、例えば「とりあえず目先の500万円の補助金」を使ってある事業を始めてしまうと、後から「同じ事業をもっと大きくしたいから、1億円の補助金を使いたい」と思っても、要件を満たせず申請できないケースがあるのです。
「小を追って大を逃す」ことになりかねません。
だからこそ、自社の成長フェーズと投資規模に合わせた「最適な補助金」を最初から狙い撃ちする必要があります。
3. 投資規模別:2026年度の補助金ラインナップ(予測)
予算規模1兆円時代、御社はどのクラスを狙いますか?
想定される主な補助金を、投資金額の規模別に整理しました。
【Step 1】 基礎固め・デジタル化(補助額:50万~500万円)
まずは足腰を強くしたい、業務効率を劇的に変えたいという段階です。
- 小規模事業者持続化補助金(小規模事業者におなじみの補助金です。2026年度もあります。)
- デジタル化・AI導入補助金(ITツール、AIツールを導入して業務効率化!)
【Step 2】 本格的な設備投資・新事業(補助額:500万~1億円)
製造ラインの刷新や、全く新しい分野への新規事業への進出など、会社の柱を作る投資です。
- ものづくり補助金(新製品・新サービスの開発に向けた機械装置、システム構築の投資に最適!)
- 省力化投資補助金(省力化の機械装置、システム構築の投資に最適!)
- 新事業進出補助金(新しい分野へ進出するための機械装置、システム構築、広告宣伝、販促の投資に最適!)
【Step 3】 成長加速(補助額:1億円~5億円)
100億円企業への成長を目指す中堅企業への足掛かりをつかむ、大規模なアクセルを踏む段階です。
- 中小企業成長加速化補助金(工場や倉庫など建物にも活用可能。その他、機械装置、システム構築の投資に最適!)
【Step 4】 大規模投資(補助額:5億円~20億円)
工場建設や大規模拠点の整備など、地域経済を牽引するレベルの投資です。
- 中堅・中小企業大規模成長投資補助金(工場や倉庫など建物にも活用可能。その他、機械装置、システム構築の投資に最適!)
まとめ:2026年を飛躍の年にするために
令和8年度は、過去類を見ないほど「中小企業の挑戦」にお金が出る年になります。
ただし、総額予算が増えたとしても、1企業が獲得できる補助金は1つか精々2つです。
重要なのは、「自社が来年、どの山(投資規模)に登るのか」を今のうちに決めておくことです。
公募が始まってから慌てるのではなく、この年末年始に「来年はこれくらいの投資をして、一気にここへ行こう」という青写真を描いてみてください。その青写真に合致する補助金が、今回は必ず用意されているはずです。
2026年が、御社にとって過去最大の飛躍の年になることを願っています。
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